「今年はUber Eats でたくさん稼いだな~もしかして確定申告しなきゃいけない?」
「確定申告って20万円超えたら必ずしなきゃいけないの?」
確定申告って複雑で、いろいろな情報を調べても結局良く分からなかった...なんてことがあると思います。
今回は、Uber Eats で配達員をしている方向けに、確定申告の方法・注意点などを解説しています!
本記事を読めば、自分自身が確定申告をしなければいけないか、申告の際に必要な情報などを知ることができ、スムーズに確定申告を終えることができますよ!
目次
Uber Eats 配達員は確定申告が必要?
Uber Eats の配達員は業務委託契約であり、個人事業主にあたるため、自分自身で確定申告を行う必要があります。

- 確定申告が必要か判断するために、やるべき計算
- 確定申告が必要な所得金額
について解説していますので、まずはご自身が「確定申告が必要かどうか」確認してみてください!
「確定申告、必要?不必要?」計算して確認してみよう!
まずは、「1年を通して自分がどのくらい稼いだのか」「経費はいくらなのか」を計算します。
そこから次のようにして「所得金額」を算出してください。

※「所得金額」=「Uber Eats から振り込まれた金額」ではないため注意してください。
この所得金額をもとに、自分が確定申告が必要かそうでないか判断します。
専業か副業かでも基準が変わってきますので、自分が当てはまる方を参考にしてください。
副業の場合
Uber Eats 業務の他に収入があり、その勤務先で年末調整を行っている
例:会社に勤めていて、空いている時間にUber Eats の配達を行っている方など
この場合、所得金額が「20万円以上」で確定申告の必要があります。
一般的に白色申告で確定申告を行う場合が多いです。
専業の場合
Uber Eats 業務のみで生計を立てている
Uber Eats での収入が全体の大部分を占める
例:開業届を出していて、Uber Eats などの配達業務で生計を立てており、年末調整がされていない方など
この場合、所得金額が「48万円以上」で確定申告の必要があります。
一般的に青色申告で確定申告を行う場合が多いです。
学生の場合
学生は、両親どちらかの扶養に入っている場合が多いので、確認してみてください。
Uber Eats の他にアルバイトをしていない場合は、所得金額が「48万円以上」、他にアルバイトをしている場合は所得金額が「20万円以上」で確定申告の必要があります。
Uber Eats で確定申告は必要ないが、住民税の申告が必要な場合がある!

確定申告が必要ない方でも、住民税の申告は必要です。
住民税は所得税と違って、副業で得た収入金額に関わらず申告が必要になります。
よく、「確定申告が必要ない」=「何もしなくてOK!」と思っている方がいるのですが、住民税の申告が必要なことを忘れないようにしましょう。
申告し忘れると、延滞金が課されるなどペナルティもあります。

また、確定申告がすでに済んでいる人は、住民税の申告は必要ありません。
(確定申告の時点で、所得の情報などが市に共有され、居住している市の方で住民税を計算して、決定してくれるため)
Uber Eats 以外でも配達している場合の確定申告は?
例えば
- Uber Eats と出前館を掛け持ちしている
- Uber Eats とWoltを掛け持ちしている
などの場合です。
現在、フードデリバリー配達員の方の多くが、複数社と掛け持ちして配達しているため、その場合の確定申告について気になる方も多いと思います。
掛け持ちしている場合は、所得金額を合算して確定申告が必要か判断します。
先ほどの基準と同じように、合算した所得金額が一定額(専業の場合は480,000円、副業の場合は200,000円)を超えたら、確定申告をする必要があります。
複数社掛け持ちしていると計算に時間がかかりますので、確定申告の時期が近くなってきたら、今まで得た報酬と経費について、計算し始めるのをおすすめします。

Uber Eats 配達員が開業届を出すタイミング
副業で少し稼いでいるのであれば開業届は必要ありませんが、「毎年確定申告が必要なレベルで稼いでいる!」という方は、開業届を出しても良いかもしれません。

そう感じる方もいると思いますが、開業届を出すことで青色申告を行えます。
青色申告は、税金面で最大65万円の控除を受けられるメリットがあるんです。
控除が受けられると支払う税金を抑えられますし、もし何らかの事情で収入が下がった場合も113万円未満なら所得税は控除されます。
また、開業届の申請ですが、書類提出が面倒・難しいと感じる方は、税務署やWeb上で作成できるサービスもありますので、そちらを活用してくださいね!
確定申告の「経費」はUber Eats でも認められる!
確定申告では、経費の計算も必要となります。
申告前に慌てないよう、事前に計算しておき、領収書などはなくさないようにしましょう!
Uber Eats だと以下のようなものが経費となります。
- 手数料
- 消耗品
- 配達用バッグ
- スマホホルダー
- 合羽
- 車両費
- レンタルサイクル費用
- ガソリン代
- 通信費
など...
交通違反の罰金は経費にならないので注意してくださいね!
経費の中でも、消耗品などは必要な時に買うという方がほとんどですので、「いつ購入したか」「いくらしたか」などが分からなくなりがちです。
確定申告の際にスムーズにまとめられるよう、メモなどに残しておくと良いかもしれませんね。また、領収書をもらう・保管することも忘れずに!
Uber Eats 配達員が確定申告しないとどうなる?
確定申告を忘れると以下のようなペナルティが課されます。
- 延滞税...税金が定められた期限までに納付されない場合
- 無申告加算税...申告が必要なのに、申告がされていない場合
納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額が課される - 重加算税...意図的に申告内容を偽装したり、隠ぺいしたと判断され、脱税の事実があった場合
「あまり稼いでないし、特にバレないから大丈夫でしょ。」と思う方もいると思いますが、実際に税務署からUber Eats 側に情報提供の要請があったと、Uber Eats より通知が来た配達員もいるようです。
しっかり確定申告を行うようにしましょう。
Uber Eats 配達員は要チェック!確定申告のポイント
収入の計算方法
最初の方でも解説しましたが、申告する際に計算しなければいけないものが3つあります。
- Uber Eats 側から支払われた報酬の合計
- 経費の合計
- 所得金額

よく「1.Uber Eats 側から支払われた報酬の合計」を所得金額として申請すると思っている方もいるのですが、経費を引いた額をもとに、確定申告が必要か不必要か判断しますので、気をつけてくださいね!
経費の計算方法
また、経費の計算方法にもルールがあります。その1つが「家事按分」という考え方です。
これは、仕事用と私用両方で使うものがあった場合、仕事で使用する割合(比率)のみを計算して、経費として計上するというものです。
例えば、8万円の自転車を購入して、普段とUber Eats の配達両方で使った場合があるとします。この場合すべてを経費として計上できません。
配達に使った時間や日にちに応じて、私用と仕事で使った割合を計算します。
例えば、私用:仕事 = 2 : 8だとすると、8万円の8割である64,000円を経費として計上できるということです。
経費ってどこまで経費?
正直明確な線引きはされていません。基本的に税務署判断となります。

所得区分
確定申告を行う際、所得区分を選択し記入する必要があります。
副業か専業かで所得区分が変わりますので、以下を参考にしてください。
副業 | 専業 |
---|---|
雑所得で申告する場合が多い | 事業収入で申告する場合が多い (開業届を出していれば基本的に事業収入になります) |
確定申告の方法
確定申告は以下の手順で進めます。詳しい方法をそれぞれ解説していますので、参考にしてください!
- 書類準備
- 書類作成
- 提出
①書類準備
書類は以下の2通りで手に入れられます。
- 税務署や市役所などに行って直接もらい、手書きで入力する
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーから入力を進める
PCがある方は、確定申告書等作成コーナーからの作成をおすすめします!
途中で保存して、再度編集できたり便利な機能が多いですよ!

➁書類作成
書類は以下の2通りで作成できます。
- 手書き
- PCでの入力
国税庁の確定申告書等作成コーナーから入力を進めると、途中で保存して後日また入力を再開できたり、修正も簡単に行えますので便利です。
また、PCで入力し出来上がった書類を印刷して提出することも可能です。
確定申告ができるか不安という方は、確定申告の時期になると行政が開く「確定申告相談会」に行ってみてください!書類の作成方法を聞いたり、疑問点を聞くことができますよ。
➂提出
- 郵送
- PCで提出
の2通りで提出します。
自分自身がやりやすい方法で提出してください。
切手の不足や貼り忘れには要注意です!
また、申告期限がありますので間に合うように提出作業を行ってください。
Uber Eats での副業を会社に知られたくない人は「普通徴収」を選択

副業で稼いだ金額は、住民税の金額で会社側に分かってしまうことが多いのです。
なぜなら、住民税は前年度の所得金額全体で決まるからです。
副業で稼いでいると「他の社員より住民税の額が高い...」→「もしかして副業している?」という流れでバレてしまったという話を聞きます。
会社側にどうしてもバレたくない!という方は、書類記入の際に「住民税・事業税に関する事項」>「自分で納付(普通徴収)」に〇をつけておきましょう。
手書きで申告する場合
「住民税・事業税に関する事項」の中にあります!
少し分かりづらいので、見逃してしまいそうになりますが...画像を参考にしてください!

WEB上で申告する場合
WEB上の提出だと少しわかりづらいのですが、「住民税等入力」ページにある「住民税・事業税に関する事項」をクリックすると「自分の納付」を選択できる画面が出ますので、そこからチェックを入れましょう。


こうすることで副業で稼いだ分にかかる住民税の支払い書については自宅に郵送されます。
この方法であれば会社にバレることはありませんので、自分で支払いを済ませましょう。
「会社にバレたくないから確定申告しない!」というのは後々、自分の家に調査が入ったり、会社に連絡が行く場合もありますので、きちんと申告を行うようにしましょう。
Uber Eats の確定申告を他機関に依頼する方法
「確定申告難しすぎて良く分からない!ツールを使って簡単に済ませたい!」「誰かにお任せしたい!」と考える方向けに、方法を紹介します。
お手軽にできるソフトなどもありますので、そちらも検討してみてくださいね!
- クラウド会計ソフトを使う
- 税理士にお願いする
クラウド会計ソフトを使う
今では、安価・簡単に使える会計ソフトがたくさんあります。
クラウド会計ソフトを使うメリットは以下です!
- 複雑な仕訳を自動で行ってくれる
- 支払い情報と連携することで、経費計上し忘れが防げる
- 確定申告に必要な書類を簡単に作れる
また、代表的なサービスとそれぞれの特徴をまとめます。料金など気になる方も多いと思いますので参考にしてください。
項目 | やよいの青色申告 | マネーフォワード クラウド | freee |
---|---|---|---|
月額 | 月額利用サービスなし | 980円 | 1,480円 |
年額 | 8,800円 | 9,600円 (月額換算800円) | 11,760円 (月額換算980円) |
サポート | WebFAQ | 1ヶ月無料トライアルあり メール/チャット(操作方法) | メール/チャット |
税理士にお願いする
- 配達員の業務でかなり大きく稼いでいる方
- 他でも収入があり、個人事業主としての収入が多い方
などは税理士にお願いしても良いでしょう。
税理士にお願いするとなると、他の方法に比べて金額がかかります。
しかし、疑問点はすでに相談できることはもちろん、正確に書類作成を行ってもらえるため非常に便利です。

まとめ
今回は、Uber Eats の確定申告の方法について解説しました!
▼確定申告が必要な人
- 副業の場合:所得金額が20万円を超えたら
- 専業の場合:所得金額が48万円を超えたら
▼確定申告の方法
- 税務署や市役所などに行って直接もらい、手書きで入力する
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーから入力を進める
▼会社に知られたくない場合
「普通徴収」を選択して、自分自身で納付
▼確定申告を外部にお願いする方法
- クラウド会計ソフトを使う
- 税理士にお願いする
確定申告の締め切り直前に慌てないよう、事前に準備して、余裕をもって進めましょう!